「参加したい」「裁くのは難しい」=裁判員スタート、各地でPR

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 裁判員制度が21日、始まった。この日以降に起訴される重大事件が対象になる。開始初日の各地の動きを追った。
 JR青森駅前では午前7時50分ごろから、青森地裁の田村幸一所長らが裁判員制度のパンフレット600部を通勤途中の人たちに配布した。
 受け取った青森県板柳町の会社員永沢義広さん(61)は「制度は新聞やテレビを見て知っている。義務なので、選ばれれば何とか参加したい」とする一方、「人を裁くことに不安はある」とも。田村所長は「改めて身の引き締まる思い。最善を尽くして制度の普及に当たりたい」と話した。
 制度開始の記念切手が販売された仙台中央郵便局。無罪主張の元准看護師の無期懲役が確定した筋弛緩(しかん)剤事件の公判を傍聴したという男性は「人を裁くのは難しいとあのときつくづく思った」と強調。無職高橋秀男さん(59)は「どれだけ世論や被害者感情に流されずに被告を裁けるか懸念が残る」とした。
 午前8時。千葉市中央区の千葉地裁前に設置されたカウントダウンボードに「本日スタート」の文字が流れた。50代の男性は「ニュースを見て刑が軽過ぎると感じるときがある。決めるのは難しそうだが、やってみたい」と語った。
 津地裁の下山保男所長は記者会見で「分かりやすく、気兼ねなく意見が言える裁判を運営したい」。一方、三重弁護士会の森川仁会長は県内の外国人犯罪に関連し「少数言語の法廷通訳の確保が問題だ」と指摘した。(2009/05/21-12:59)

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